Visual Studio 2015 で Cinder のセットアップ
はじめて Visual Studio を使うこともあったけれど、Cinder のセットアップが意外と時間 & 手間を要したので、初心者向けの記事ということで、ここでは備忘録も兼ねて Visual Studio 2015 のインストールから、Cinder のセットアップまで、通して解説する。
もちろん、この記事が誰かに読まれる頃にはこの内容も古くなっているはずなので、実際に作業する際には公式の Windows セットアップと Git+Cinder をご確認いただきたい。 ( 公式のウェブでは git のコマンドが間違っていたり、各種参考リンクがリンク切れしていたりするのだが……。 )
1. Visual Studio 2015 のインストール
まずは Visual Studio 2015 をここからインストールする。 2015 年現在は Community バージョンと呼ばれる無料のバージョンが配布されているので、こちらをダウンロード&インストール。 インストールの際に必ず Visual C++ を使用言語として追加すること。 のちのち追加することもできるが、面倒なので一度にインストールすることをお勧めする。
Community バージョンをダウンロードしてインストール
Visual C++ を追加
2. Cinder の Git レポジトリの取得
Cinder の公式レポジトリからレポジトリを取得。 Git を入手していない人は、git for Windows を使うとよいかと思う。
cd 好きなディレクトリ git clone --recursive https://github.com/cinder/Cinder.git
上記を実行してしばらく待つと、指定したディレクトリに Cinder のソースコードがすべてダウンロードされる。
3. Cinder のビルド
1 と 2 が両方終わったら、Cinder がビルドできるようになる。 Visual Studio を開いて、画面上部メニューから ファイル > 開く > プロジェクト / ソリューション を選択し、Git で取得してきた Cinder のレポジトリの中の、vc2013 > cinder.sln を選択。 おそらく、「 VC++ コンパイラとライブラリをアップグレードします」と表示されるので、OK を選択してプロジェクトを開く。 もしこのとき間違ってキャンセルを押してしまっても、画面上部メニューから プロジェクト > ソリューションの再ターゲット を選べば同様のことをしてくれる。
cinder.sln を開く
このソースをビルドしていく。 自分の Windows に合わせて構成を選び、デバッグとリリース両方をビルドする。 ビルドはしばらく時間がかかるので、辛抱強く、、、。 ビルド実行は、画面上部メニューから ビルド > ソリューションのビルド を選択。
自分の Windows に合わせてプラットフォームを選ぶ
Debug を選択してビルドしたのち、再度 Release を選びビルドを実行
ビルドボタンの場所
4. サンプルを実行してみる
デバッグとリリースを両方ビルドしたら、サンプルが実行できるようになる。 Cinder のレポジトリ内の samples に入っている好きなサンプルを選び、vc2013 のソースコードを選択し、Cinder そのものと同じようにビルド。 サンプルを試したいだけなら、デバッグビルドだけでよいと思います。 ビルドが終了すると、選択したプラットフォームの名前のディレクトリがサンプルのルートフォルダに生成され、その中に実行ファイル ( 設定で変えられるが、デフォルトでは .exe ファイル ) が入っているので、それを実行するとサンプルを試すことができる。
一番基本のサンプル、BasicApp をビルドした後の様子
x64 という名前のディレクトリが生成されている
BasicApp.exe が生成されている
BasicApp.exe を実行した様子